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エンジンオイルの交換時に「種類を間違えないか心配」という方は意外と多いです。大切な愛車に入れるエンジンオイルだからこそ推奨されているタイプと違うエンジンオイルを入れることで故障の原因にならないか気になりますよね。下記で詳しくご紹介させていただきます。
もくじ
エンジンオイル交換で種類を間違えたらどうなるのか?
基本的にはエンジンオイルの粘度を間違って入れたとしてもすぐに故障することはありません。
もちろん「どういった環境下でエンジンが使用されてきたのか?」によっても話は変わりますがこれまで定期的にエンジンオイル交換を行いきっちりメンテナンスを施しているとしたらあまり心配するようなことではありません。以前もお伝えした通りエンジンオイルは「潤滑油」です。
そのため「故障するかどうか」でもっとも重要なのは現状での使い方と言えます。
使用するエンジンオイルの粘度の間違い
先日に別記事で「エンジンオイルの粘度について」詳しく解説させていただきました。
カンタンに言えば長く乗っている車はその期間に伴い経年劣化でエンジン内部も傷んでいます。そういった意味では走行距離が伸びている車はエンジンの磨耗が進んでいるためエンジンオイルの粘度が低いとオイル漏れや加速時にパワーダウンする現象等も起こりやすくなります。
つまり、各車のオーナーズマニュアルで指定されている粘度が絶対ということではなく使用環境や状況によって最適なエンジンオイルの粘度も変わるわけです。極端に言えば低燃費車に推奨されている低粘度エンジンオイルを使っていた車に異なる粘度のオイルを入れることはできます。
とはいえ普段から粘度が低いさらさらのエンジンオイルを使っている車に粘度が高いドロドロのエンジンオイルを入れると動きは“鈍くなる”ため「エンジン側にかかる負荷」も違ってきます。
たとえばエンジン内部の劣化が進んでいる古い車で高粘度エンジンオイルを入れていて「オイルの保護力に頼り切って動かしている場合」に低粘度のエンジンオイルを入れるとスムーズに動きすぎるのが原因で故障するといったような可能性もあるため大切なのはあくまでも現状です。
粘度の違うオイルを混ぜても大丈夫なのか?
前提としてエンジンの負担を考えると粘度が違うエンジンオイルを混ぜるのは避けるべきです。主な理由は「エンジンオイルにはタイプによって色々な成分が入っているから」ですね。
誤解を恐れずに言えばオイルの成分が異なっていてもエンジンオイルは使えますが仕組みとして性能が低い方のエンジンオイルが上書きになるので元々の環境より劣っている状態で使用しなければなりません。その他も予期せぬトラブルになるケースもあるのでやめておきましょう。
もしエンジンオイルの粘度についてまだあまり詳しく知らないということであれば以前に書いた「エンジンオイルの選び方」で詳しくご紹介しているのでぜひ併せてご参考くださいませ。
エンジンオイルの銘柄を変える理由
ひとことでエンジンオイルと言ってもさまざまな銘柄(種類)が揃っていますよね。
メーカー純正品もあればパフォーマンス向上を目的として作られた他社製品もあったりと一般的には「何を選んだらいいのかわからない…」といったようなお声が多いのも事実です。
銘柄を変える理由は人によっても違いますが、大体は以下のような効果が期待されています。
・燃費が良くなる
・加速力を向上させる
・静粛性のアップ
ちなみにエンジンオイルの交換で変化を感じやすいのは「すでに劣化したエンジンオイル」や「あまり品質がよくないエンジンオイル」をずっと使っていたといったようなケースです。
なかにはエンジンオイルを変更しても「さほど変わらない」と仰られる人もいらっしゃいます。車の些細な変化に気づく方ほどエンジンオイル選びにも時間をかける傾向はありますがカンタンに言えば料理で「サラダ油/オリーブオイル/米油」の何を使っているかに気づく人と気づかない人がいるのと似ているのかもしれません。長い目で見ると高品質な方が安心ですよね。
エンジンオイルはなんでもいいのか
仮に料理であれば「どんな油」を使ってもそれなりに美味しく仕上がりますよね。
でもだからと言ってすべての家庭や飲食店が調理でサラダ油を使うことが良いとも限りません。オリーブオイルを好む人もいれば「私は米油派!」という方もいらっしゃるはずです。
これらはエンジンオイルでも同じことが言えます。メーカー推奨のエンジンオイルの粘度と現時点の走行距離を確認して最適なエンジンオイルの粘度を探す必要があります。
エンジンオイルのグレードを下げるとどうなる?
エンジンオイルのベースオイルは大きく下記3つがあります。
A. 鉱物油
B. 部分合成油
C. 全合成油
ちなみに全合成油は「100%合成油」とも呼ばれます。部分合成油も全合成油も鉱物油がベースになっていて不純物をどれだけ取り除くかで表記する名前が変わることになるルールです。
念のためにそれぞれの特徴をまとめておきますね。
▼鉱物油
合成油と比べると手順が省略されているため不純物が多いエンジンオイル。
▼部分合成油
鉱物油と合成油を混ぜ合わせて作られたちょうど中間のバランス型エンジンオイル。
▼全合成油
より不純物が少なく純度も高い性能や品質が良いエンジンオイル。
年式が古い車では「全合成油はNG」とされている場合もあるのでかならずしも全合成油がいいというわけでもありません。どんな油種が使われているエンジンオイルなのかは選ぶ際の目安でしかないため基本は車種ごとのドライバーズマニュアルを見る必要があります。
エンジンオイルを継ぎ足した場合
エンジンオイルを抜かずにそのまま継ぎ足す行為は「故障の原因」になる可能性があります。
なぜならエンジンオイルの継ぎ足しが必要な場面では「エンジンオイル自体が減っている状況」が考えられるからです。エンジンオイルが減るということはエンジン側やエンジンオイルに負荷がかかっている可能性も高いのでエンジンオイルそのものが傷んでいるかもしれませんよね。
エンジンオイルが減っているから継ぎ足すという発想ではなくそのまま交換した方が安全です。傷んでしまったエンジンオイルをそのまま継続して使うのは避けるようにしてください。
まとめ
本日は「エンジンオイル交換で種類を間違えた場合」についてご紹介いたしました。
エンジンオイルには油種や粘度も含めてたくさんの種類が揃っているのでご自身の愛車に合った最適なタイプを入れることを癖づけておくと安心です。該当車の発売当時の新規格が推奨になる傾向があります。当時の規格がない場合は最新規格でも代用はできますので乗っている「お車の走行距離や使用環境」に合わせて選ぶようにすると失敗しないです。
なお「JDA公式ショップ」でもさまざまなエンジンオイルを取り揃えています。エンジンオイルの適合検索機能もご用意していますのでぜひ併せてご活用をいただけますと幸いです。
日本発の中古車輸出企業からスタート。30ヶ国以上で実績を積み高品質な自動車部品の自社開発も手がけます。エンジンオイル・ブレーキパッド・オイルフィルター・エアフィルター等、こだわりのMADE IN JAPANを世界中へ届けています。