2026年6月現在、世界情勢が不安定なため、エンジンオイルが手に入りづらくなってきたと感じている方は多いかと思います。そのような中、普段から使用していたエンジンオイルが品切れ、価格改定しているなどで、いつもと違うエンジンオイルを検討する方も多いのではないでしょうか。
弊社も様々なお問い合わせをいただく中で、一般的なエンジンオイルはどのようなものかといった内容のご質問を多くいただきます。使い慣れたエンジンオイルから、普段と違うものや、知らないブランドのエンジンオイルを選ぶことに不安な気持ちになるのはよくわかります。
多種多様なエンジンオイルが販売されている中で間違えないエンジンオイル選びをするためには、どのようなことに注意してエンジンオイルを選べばいいか、メーカーの視点でわかりやすくお伝えいたします。
弊社は世界30ヵ国以上にエンジンオイルを展開しており、日本でもAmazonでベストセラーやおすすめに選ばれるなど、多数のお客様に支持されています。エンジンオイルの最前線の情報をお届けしますので、ぜひご参考ください。


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もくじ
一般的なエンジンオイルの定義
表題で“一般的なエンジンオイルの定義”と書きましたが、実際のところ決まった定義があるわけではありません。ですが、それだとエンジンオイルを選ぶ判断基準がわからないですよね。
弊社が考える結論といたしましては、API規格を“正式に”取得しているエンジンオイルであると考えています。さらに深ぼれば同じAPI規格といっても実は各メーカーによって性能は異なります。これから皆様が気になっている共通規格のことも踏まえて説明しますね。
API規格とは
API規格とは、アメリカ石油協会(American Petroleum Institute)がエンジンオイルの品質を定めた規格(基準)です。日本ではAPI規格がガソリンエンジン車の主流の規格となっており、日本の各自動車メーカーが採用しています。
ガソリンエンジン用オイルはS+アルファベット1文字で表記され、2026年6月現在「SA」~「SQ」までの規格に分けられます。API規格は数年ごとにSの次のアルファベットを1つ進めた表記の新規格がリリースされます。現在はSQが最新の規格となっています。
新規格は旧規格の性能に加えて+αの性能が追加されているため、互換性があります。
日本で販売されているエンジンオイルのほとんどにこの表記が記載されています。
最新API規格の重要性
現在自動車業界では省燃費性など“環境問題”を重要視しています。排ガスを抑制する設計(DPFやGPF搭載)であったり、ハイブリッド車などのモーターとガソリンエンジン併用の自動車であったりと様々な進化を遂げています。そのためエンジンオイルにも環境性に対応できる性能が求められるようになりました。API規格では近代の自動車に対応できるように、最近の規格では、より“省燃費性”や“耐スラッジ性”になどに力をいれています。このような背景から、API規格のエンジンオイルは近代の自動車に合うように設計されているのです。
API規格と低粘度エンジンオイルの関係性
先ほどAPI規格は省燃費性や耐スラッジ性等、環境問題に対策されている規格とお伝えしましたが、中でも低粘度エンジンオイルはより密接に関係しています。
エンジンオイルの代表的な役割の1つに潤滑作用があげられます。エンジン内部のパーツ同士が直接触れ、摩耗することを避けるために、エンジンオイルが隙間に入ることで緩衝材としての機能を果たすのがいわゆる潤滑作用です。一方、エンジンオイルが隙間に入るということは、エンジンにとっては少なからず抵抗力を受けることになります。低粘度であればあるほど油膜が薄く抵抗力が減るため、同じパワーを出力するために必要なエネルギーが少なくなるというわけです。要は低粘度であるほど省燃費性能は有利に働きやすいということです。
こうした背景から、昨今の新車はエンジンオイルの指定粘度がより低粘度になりつつあり、車種によっては0W-8のものも存在します。一方保護力の観点で見れば低粘度エンジンオイルは高粘度エンジンオイルと比べると不利に働きやすいです。この問題を解決するために、API規格エンジンオイルは燃費と保護力のバランスを調整しています。つまり、性能を総合的に担保した安心して使用できるエンジンオイルといえるのです。
正式に取得しているとは?相当品との違い
エンジンオイルのパッケージや商品名にAPI規格が書かれているからといって正式に取得しているかとは限りません。えっ?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、相当品と呼ばれるものも一般的に存在します。相当品とは、厳密には仕様が異なるものの、該当するAPI規格と同等レベルであると公式ではなく販売メーカーの基準で表記しているものになります。
パッケージにAPI規格のロゴ(通称ドーナツマーク)が入っているものが正式に取得しているエンジンオイルになります。


このマークが入っていないと相当品となります。
このように聞くと非公式な商品でも大丈夫なのかと不安になる方がいると思います。
相当品であるのはいくつか理由があり、ポジティブな側面もあります。
主にあげられるのは以下の3点です。
APIに登録をしていない
API規格を正式に取得するためには使用している原材料や割合・生産国などかなり厳しいルールが敷かれており、これらすべてをクリアする必要があります。そのうえで定期的な検査を行い、製品のクオリティに問題がないか確認を行います。加えて、年間一定の費用が発生します。このようにエンジンオイルの性能に対して厳密に検査しているため、ユーザーにとって安心できるものになります。多くのメーカーが取得していますが、中には様々な理由で見送っているメーカーもあります。
規格を製造する技術が足りていない
安定した性能エンジンオイルを製造するためには、精密な配合が必要になります。1つでも規格の基準を外れてしまうと該当規格を正式に取得できません。
特定の状況での使用を想定している
APIが定めている性能条件と合わない自動車も存在します。一例は以下の通りです。
旧車
エンジンが摩耗している可能性が高いため、省燃費性能以上にエンジン保護力に特化したエンジンオイルを使用する方が力を発揮しやすい可能性が高いです。省燃費性能と保護性能は対となる関係のため、求めている性能が当てはまらない可能性があります。
サーキット車
サーキット車は1回のレースごとにエンジンオイルを交換します。そのため、長時間走行使用や清浄性等は重要視されず、よりエンジン保護に特化した配合が求められます。API規格のエンジンオイルは長期利用を目的とした一般車向けに作られているため、該当しないケースがほとんどです。
同じ規格なら性能は同じなのか
それでは規格が同じなら性能も同じなのかという疑問もあるかと思います。結論から言うと、メーカーによって性能は異なります。省燃費性、清浄分散性、酸化耐性など複数の項目があり、項目ごとに基準値が設定されています。正式に認定されているエンジンオイルは大前提この項目を全てクリアしているのですが、余裕をもってクリアしているかそうでないかは問われないのです。
エンジンオイルメーカーによっては代表性状表を公表しているところがあります。性能に絶対的な自信を持っているからこその公表ともいえますが、その中でも同じ粘度・規格で各社微妙に内容が異なるのはそういった背景があるからです。
一例として、弊社のエンジンオイルであるJDAスーパーマルチグレードエンジンオイルは中でも粘度指数が高く、シビアコンディション状態でも安定してエンジンを保護します。粘度指数とは油温変化によって発生する粘度変化の度合いを表す指標で、この数字が高いほど油温が変化しても粘度が安定していることを表します。わかりやすく言えばエンジン保護能力が高く、劣化しづらいエンジンオイルです。もちろん他の性能も余裕をもってこれらの基準をクリアしています!
純正エンジンオイルは一般的なエンジンオイルなのか
純正エンジンオイルとは、各自動車メーカーが手掛けているエンジンオイルのことを指します。純正エンジンオイルは以下の様な特徴があげられます。
性能が担保されている
自社の自動車エンジンでテストしたエンジンオイルのため、なんといっても性能が担保されている点が大きいといえます。また、メーカー特約などの保証期間内にトラブルがあった際は保証の対象になることもあります。
新車時のスペックを想定して作られている
純正エンジンオイルは新車やそれに近い状態で使用することを想定しています。そのため、
商品ラインナップは低粘度のものがほとんどです。例外はありますが、基本的に一般利用を想定して作られているため、各社正式にAPI規格を取得しています。
その様な点から、純正エンジンオイルは一般的なエンジンオイルと言えるでしょう。
安心した低粘度エンジンオイルの選び方
以上のことを踏まえて、安心した低粘度エンジンオイルの選び方についてまとめますね。
API規格を正式に取得している
純正オイルでもメーカーオイルでも性能が担保されており、安心して使えます。
代表性状表を公表している
性能を公表することで性能がわかり、ユーザーが安心して使用できます。
上記を踏まえたうえで様々なエンジンオイルを試してみる
走行距離や使用環境など、愛車によってベストな粘度等は変わってきます。色々試してみることでご自身に合うエンジンオイルを選ぶのがいいかと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。様々なエンジンオイルがある中で、どのような違いがあるかわからない方も多いかと思います。難しいことを考えず、まずは基本に忠実に“安心した低粘度エンジンオイルの選び方”の項目で述べたように選べば問題ないかと思います。今回の記事が低粘度エンジンオイル選びの参考になれば幸いです!
日本発の中古車輸出企業からスタート。30ヶ国以上で実績を積み高品質な自動車部品の自社開発も手がけます。エンジンオイル・ブレーキパッド・オイルフィルター・エアフィルター等、こだわりのMADE IN JAPANを世界中へ届けています。




