もくじ
旧車のエンジンオイルにおすすめの鉱物油
エンジンオイルには「合成油」や「鉱物油」といったオイルの種類がありますよね。特に旧車と呼ばれる部類となると、その車両が販売されていた時代に存在していなかったオイルもあるので「車種によっては最新の合成油よりも鉱物油の方が最適」となるケースもございます。
下記でカンタンに解説させていただきますね。
旧車向けエンジンオイルに鉱物油が推奨される理由
下記では具体的に「鉱物油が旧車に推奨される理由」を3つご紹介いたします。
理由1. 密閉性を確保しやすい
旧車のエンジンは現代のエンジンと比較すると製造技術や部品の精度が低いです。
そのためシールやガスケットの摩耗が想像以上に進んでしまっている車体も多いです。鉱物油は比較的粘度が高いこともあり、旧車類や走行距離が伸びた車等の密閉性が重要なエンジンにおいてエンジン内部の圧力を保つ役割を果たし、オイル漏れや圧縮漏れを防ぐのに役立ちます。
理由2. 摩擦特性の違い
鉱物油は添加剤が少ないためエンジン内部の金属部品同士の摩擦を適切に管理できます。
この点が旧車や、走行距離が伸びた車のエンジンが必要としている要素になるわけです。そして結果的に動作がスムーズになります。特に旧車エンジンは高回転域や高負荷を頻繁にかける場面が少ないため「鉱物油の方が適している」と言われるオーナーさまが多いのはこの理由ですね。
理由3. 旧車のエンジン設計に合わせた適合性
旧車のエンジンは現代のエンジンと比べると設計自体が異なるパターンも多いです。
つまり、少し言い方を変えると現代の合成油や高性能オイルが必ずしもどの車種に対しても適合するわけではありません。合成油は非常に滑らかで高機能ですが旧車エンジンではその滑らかさが逆にエンジン内部の摩擦を減らしすぎて油膜の保持や適切な潤滑ができないこともあります。
その点、鉱物油は旧車に求められる潤滑性や摩擦特性に合ったものが多くより適しています。
旧車用のエンジンオイル粘度はどれくらいがいい?
ひとことで旧車と言っても解釈は人それぞれです。下記では旧車や走行距離が伸びた車に対してどれくらいのエンジンオイル粘度が適しているかをカンタンに解説させていただきます。
20W-50
一般的な旧車に最も推奨される粘度が「20W-50」です。特に古いエンジンには少し高めの粘度(50)が適していることが多いです。この粘度はエンジンが高温でもしっかりと潤滑が効いて、エンジンの隙間が大きくなることを考慮しても油膜を維持することができます。
特にエンジンの内部に摩耗が進んでいる場合や、温暖な気候で使用する場合に適しています。
10W-40
10W-40は少し低めの粘度を持つオイルですね。冷間時のエンジン始動性を高めつつ高温でも良好な潤滑性能を持っています。特に冬季の寒冷地で使用する場合や、エンジンが比較的良好な状態を保っている場合にはこの「10W-40」のオイル粘度が選ばれることが多いです。
5W-30
5W-30は低温時の始動性に優れたオイルで特に寒冷地での使用に適しています。
この「5W」という数字は非常に低い温度でもオイルが流動しやすくエンジンの始動がスムーズに行えます。そして「30」の粘度は、エンジンが高温になっても十分な潤滑性を発揮しエンジン内部の摩耗を抑制してくれます。冷間時のエンジン始動で負担をかけず、かつエンジンが高温に達しても安定した性能を維持できるため、現代の車両や燃費性能を重視する場合に適したオイルです。もし旧車で使用する場合はエンジンが比較的良好な状態であることが前提となりますが、寒冷地での使用や日常的な走行条件が安定している場合には最適な選択肢とも言えます。
旧車用に使えるエンジンオイルを選ぶポイント
以下ではエンジンオイルを選ぶポイントについて解説させていただきますね。
選び方1. エンジンの状態
エンジンが高齢化して内部の摩耗が進んでいる場合は、粘度が高め(20W-50など)のオイルが推奨されることが多いです。つまり、粘度の高さがエンジン保護力を強化して、エンジン内部の隙間を補い、オイル漏れを防ぎつつもしっかりと潤滑性能を確保できるという仕組みですね。
選び方2. 気候条件
寒冷地では10W-40や10W-30など「低温での流動性が良いオイル」を選ぶことが重要です。逆に言えば温暖な地域では20W-50のような高粘度オイルが適しています。とは言っても20W-50でも「外気温がマイナス15度の状態まで対応している」ので意外と幅広く使用可能です。
5W:−30℃まで対応
10W:−25℃まで対応
20W:−15℃まで対応
日本で言えばマイナス15度まで冷え込むエリアの方が珍しいかもしれません。
ちなみに家庭用の「冷蔵庫(れいぞうこ)」が約2〜6度です。そして「冷凍庫(れいとうこ)」がマイナス18度ほど。あと、業者向けの冷凍食品用倉庫が大体マイナス20度前後くらいですね。体感的にはマイナス20度にもなると短時間の作業でも辛い寒さになってきます。
そう考えると「マイナス15度まで対応している20W-50が大人気」と言われるのも数値的に納得してしまいますよね。日本でも北海道の極寒エリアではさらに冷え込むため「マイナス25度まで対応している10W-40」や「マイナス30度まで対応している5W-30」もおすすめです。
旧車のエンジンオイル選びで悩んでいるならぜひ上記の外気温も目安にしてみてくださいね。
選び方3. オーナーズマニュアルの確認
車両によっては特定の粘度が推奨されているケースもあるので、車両のオーナーズマニュアルや製造元の推奨オイルを確認することも重要です。ぜひこの機会に一度ご確認くださいませ。
旧車のエンジンオイルにおすすめする商品
JDAでは下記商品がおすすめです。特に旧車乗りのオーナーさまには「20W-50」が人気です。
→ JDA スーパー マルチグレード エンジンオイル 20W-50 SL/CF 4L
→ JDA スーパー マルチグレード エンジンオイル 10W-40 SP/CF 4L
→ JDA スーパーマルチグレード エンジンオイル 5W-30 SP GF-6 4L
もちろん、最新の合成油ではなく「あえて鉱物油を入れている」というオーナーさまもたくさんいらっしゃいます。そういった意味では車体の年式やエンジンの状態だけでなく走行距離も含み総合的に判断することが重要かもしれません。長年乗り沿う愛車だからこそ悩ましいですよね。
まとめ
本日は「旧車のエンジンオイルに最適な油種」を解説させていただきました。
ちなみにJDAが手がけている「10W-40」は合成油と鉱物油を混ぜた部分合成油なので合成油と鉱物油のいいトコ取りと言えます。そして「5W-30」は部分合成油ではなく100%合成油です。
また、100%鉱物油として提供している「20W-50」は、多くのユーザーさまからご利用いただいており喜びの声もたくさん届いています。JDAではその他も色々なエンジンオイルを販売しているのでぜひ興味があればオンラインショップにアクセスしてご検討いただけますと幸いです。
日本発の中古車輸出企業からスタート。30ヶ国以上で実績を積み高品質な自動車部品の自社開発も手がけます。エンジンオイル・ブレーキパッド・オイルフィルター・エアフィルター等、こだわりのMADE IN JAPANを世界中へ届けています。