旧車のエンジンオイル交換におすすめの種類は?鉱物油?高粘度?
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近年では電気自動車やハイブリッド車など様々な自動車が走っていますが、旧車を所持している方も一定数いらっしゃいます。旧車にはとてもこだわりがあるからこそ、どんなエンジンオイルを入れるのがいいのか迷われている方は多いです。当時使っていたエンジンオイルも廃番になり、最新のエンジンオイルが旧車に合うのかなど、様々な疑問を頂くため、今回の記事で少しでも旧車乗りの方の参考にしていただければ幸いです。
もくじ
旧車のエンジンで注意したい点は?
新車と比較すると大きく3つの注意点があります。
エンジンの摩耗が進んでいる
旧車は走行距離が延びているために、エンジンの摩耗が進んでいる可能性があります。エンジンが動くとシリンダー内にあるピストンが上下に作動します。このシリンダーとピストンの間にある隙間をクリアランスと呼び、走行距離が長くなるにつれクリアランスは広がっていきます。クリアランスが広がると気密性が減り、ピストン運動で発生するエネルギーが抜けていくことでパワーロスにつながってしまいます。クリアランスを埋める・拡大をカバーする役割が大きいエンジンオイルを選ぶ必要があります。
異音や白煙が出る
上記のクリアランスが広がることで異音や白煙の原因になることもあります。異音が発生する原因の1つにエンジンオイルの油膜の厚みが足りずに、直接当たってしまっている可能性があげられます。また白煙に関してはクリアランスが広がったことにより、直接燃焼室にエンジンオイルが入り込み燃焼することで発生している可能性があげられます。
オイル漏れがしやすい
経年劣化などにより、オイルシール等からオイル漏れが発生する可能性があります。エンジンオイルも新規格が次々と制定され年々研究が進んでいますが、各ベースオイル毎に特性があります。そのため、各使用状況・状態にあったエンジンオイルを使用することが大切です。
旧車に使うベースオイルは鉱物油?合成油?
まずはベースオイルについて特徴をおさらいします。
旧車向けの鉱物油と新車向けの全合成油
鉱物油
原油を蒸留して精製された、全合成油から出回る前から一般的に普及している歴史のあるエンジンオイルです。分子のサイズがバラバラの為油温が変化しやすく、劣化・酸化が早い傾向にある反面、価格は安いです。
全合成油
原油から可能な限り不純物を取り除き、高度で複雑な過程を経て精製することで成分や分子量を安定させた、エンジン洗浄と環境を考えた高性能なエンジンオイルです。エンジンの保護性能を高め、耐久性も高く設定されています。(鉱物油と全合成を合わせた部分合成油というものもあります)
このようにみると全合成油が良い!と思いますよね。ただし、旧車に限って言えばそうとも言い切れないんです…それが上記の“旧車のエンジンで注意したい点”で説明したオイル漏れが関係してきます。
旧車には鉱物油がいい理由
鉱物油の特性が旧車と相性がいい点が2つあげられます。
オイル漏れがしづらい
エンジンにはオイルシールと呼ばれるオイル漏れや異物を防ぐパーツがあるのですが、合成油だとオイルシールが侵食され、オイル漏れの原因になる可能性があります。オイル・オイルシールの性能も上がってきており、オイル漏れの可能性は減ってきていますが、旧車の年代によっては考慮する余地があるといえます。
油温が冷めやすい
エンジンオイルは油温が低いほど粘度が固くなります。鉱物油は油温が変化しやすい為、油温が冷めやすいという性質があります。下の項目で詳しく説明しますが、旧車にはエンジン保護の視点から固めの粘度が理想です。油温が上がることで粘度が落ちる“熱ダレ”の状態を減らし、高粘度を活かしやすいという点があります。
エンジンオイルの粘度はメーカー指定?それとも指定より高め?
メーカー指定の粘度にすれば間違いないと考える方も多いと思います。ただ結論から言うと粘度を上げることをおすすめします。その理由は大きく2つあります。
エンジンの保護能力が大きくなり、異音を抑えられる
メーカー指定の粘度は新車時のスペックを基に設定しており、低粘度を指定していることが多いですが、エンジンの摩耗状態については追加で考慮する必要があります。旧車のエンジンのクリアランスは新車と比べて大きい為、低粘度のエンジンオイルだとエンジンを守る油膜の厚みが足らず、摩擦・摩耗から防げない可能性があります。粘度を上げることで油膜が厚くなり、クリアランスを埋める力が大きくなる為、異音の元となる摩擦を緩衝し、エンジンを長持ちさせることにつながります。
走行中の白煙に効果があり、エンジン本来の力が出せる
粘度を上げてクリアランスを最小限にすることで気密性が上がります。その結果ピストンの上限運動でガス抜けが発生しづらくなり、精製したエネルギーを逃がすことなく使えるため、エンジンの本来の力が出せるようになります。気密性を高く保つ事でエンジンオイルが直接燃焼室に入り込むことを防ぎ、白煙の対策につながります。
以下の記事に粘度を上げる利点を詳しく説明していますので、こちらもご確認ください。エンジンオイルの粘度は上げるべき?メリットやデメリット、タイミングなどをご説明!
旧車のエンジンオイル交換時期は?
基本的には変わらず3,000km~5,000km、もしくは年2回等の頻度で交換すればいいかと思います。中には旧車の状態をより良い状態に保つ為に、3,000km毎や年3回こまめにメンテナンスをされる方もいらっしゃいます。
筆者の意見としては、高耐久等関係なしに、年1回・10,000kmのロングスパンよりも年3回・3,000kmのこまめなショートスパンの方が愛車の状態も確認ができておすすめです。旧車には定期的なメンテナンスが必須ですし、定期的にメンテナンスを行うことで年1回のエンジンオイル交換では気づけなかったエンジン等の問題を未然に防げる可能性が高まります。
だからと言って品質をおろそかにしてもいけません。そこで確認したいのが規格になります。
旧車に対応した規格とは
エンジンオイルにはAPI規格等のエンジンオイルの品質を定めた規格(レベル)があります。各項目・条件が定められた規格の数値を全て満たしているとその規格の表記が可能になります。つまり、一定値以上の性能を保証しているものといえます。2024年9月現在ではSJ~SP(SJ(1996年制定)→SL(2001年制定)→SM(2004年制定)→SN(2010年制定)→SP(2020年制定))までの規格のエンジンオイルが販売されています。旧車といっても車体によって販売年度は違うので一概には言えませんが、上記の規格でしたら問題なく対応できると思います(一例をあげると1997年新車販売のものだとSJが当時の最新規格になる)。迷った場合は規格を確認してみるといいでしょう。
規格については下記の記事に詳しく記載していますので、ぜひご確認ください。エンジンオイルの選び方~エンジンオイルの規格について
旧車用のエンジンオイルを探している方は
上記のように探してみても意外と難しいと感じるかもしれません。それは以下の理由があげられます。
時代の流れと共に希少価値が上がり続ける旧車だからこそ、専用のエンジンオイルは在庫が少ない!
上記で旧車用のエンジンオイルについて説明しましたが、いざ店頭に行っても意外と旧車専用のエンジンオイルは取り扱いが少ないです(取り扱いがないこともしばしば)。
そのような時はJDAスーパーマルチグレードエンジンオイル20W-50 SL/CFをお試しください!
JDAは海外に日本製の良さを広めたいという信念のもと、様々なエンジンオイルの研究に手掛けています。世界中にはたくさんの日本から輸入された旧車や多走行車が走っており、世界のマーケットに30ヵ国以上出荷経験があるJDAの得意としている分野でもあります。大変人気な商品ですので、ぜひこの機会にお試しください!
あらゆる旧車・多走行車に求められる“重要”な要素を全て詰め込んだエンジンオイル
API規格:SL/CF相当
SAE規格:20W-50
ベースオイル:鉱物油
販売サイズ:4L/4Lx2
エンジンオイルの保護能力・気密性に優れた旧車用に設計されたエンジンオイル。白煙・異音・熱ダレ対策になります!旧車・過走行車にご使用いただき、その性能の違いを実感してみてください!
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まとめ
今回は旧車のエンジンオイル交換で重要なポイントやおすすめの選び方について説明させて頂きました。旧車には定期的なメンテナンス、これに尽きると思います。ぜひご自身の愛車のために愛車にあったエンジンオイルを交換し、最高の旧車ライフをお過ごしください!
日本発の中古車輸出企業からスタート。30ヶ国以上で実績を積み高品質な自動車部品の自社開発も手がけます。エンジンオイル・ブレーキパッド・オイルフィルター・エアフィルター等、こだわりのMADE IN JAPANを世界中へ届けています。