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最新の車に最適な低粘度オイルと旧車に推奨される高粘度オイルの違いを徹底解説
エンジンオイル選びでよく目にする「粘度」という言葉。でも「低粘度」や「高粘度」と言われてもなんとなくのイメージで選んでいる方も多いのではないでしょうか?本記事では粘度の基本とそれぞれのオイルがどんな車や走り方に向いているのかをお伝えいたします。
そもそも「粘度」ってなに?
粘度とはオイルの「ねばりけ」のことです。
簡単に言えばサラサラかドロドロかの違い。水のように流れやすいものは粘度が低く、はちみつのようにゆっくり流れるものは粘度が高いというイメージですね。エンジンオイルも同じでオイルの粘度によってエンジン内での流れ方や部品の守り方が変わってきます。
低粘度オイルとは?
低粘度オイルはさらっとしていて流れが早いのが特長です。エンジンをかけた直後でも、オイルがすぐにエンジン全体に行き渡り、摩擦をすばやく減らしてくれます。冷え込む地域や冬の寒さにも強くエンジンのかかりが良くなる点は低粘度オイル特有のメリットです。
そして流れが軽いためエンジンの動きがスムーズになり燃費も良くなりやすいです。最近のエコカーやハイブリッドカーは、こうした低粘度オイルを前提に作られていることが多く街乗り中心の使い方に向いています。ただし、低粘度では高温になると油膜が薄くなりやすくエンジンへの負荷が大きくなる場面では潤滑力がやや落ちてしまうケースもあります。
高粘度オイルとは?
一方で高粘度オイルはねっとりとした重めのオイルですね。
流れはゆっくりですがそのぶんエンジン内部で厚い油膜をしっかりと作ってくれます。高温の状態でも油膜が安定していて、エンジンの保護力が高いのが特徴です。
スポーツカーや古い車、走行距離が多い車などエンジンに負担がかかりやすい車には特に向いています。長距離ドライブや高速道路をよく使う方にもおすすめです。
ただ、流れが重くなるためエンジンの動きがやや鈍くなったり燃費に影響することもあります。寒い時期はオイルが固くなりやすく始動性が悪くなる場合もあります。
オイルの粘度ってどう見ればいい?
オイル缶に書かれている「5W-30」や「0W-20」といった数字が粘度の目安です。
最初の数字(例:0Wの「0」)は、寒い時の粘度。小さいほどサラサラで、エンジン始動時にすぐ流れます。「W」は「Winter(冬)」の頭文字。後ろの数字(例:「20」)は、エンジンが温まった後、高温時の粘度。大きいほど油膜がしっかり残り、ドロッとしています。
たとえば「0W-20」は寒い時でもすぐに流れて高温時もサラサラ。かなり低粘度の部類ですね。一方「10W-40」は冷間時はそこそこ低粘度で高温時はしっかりと油膜を残すタイプ。
簡単にそれぞれの違いをまとめておきますね。
0W-20の特徴
0W-20は非常に低粘度のオイルで寒い環境でもエンジン始動時に素早くオイルが流れます。そのためエンジン内部への油の循環が早く部品の摩耗を抑えます。また、高温時でも粘度が低いためエンジン内部の抵抗が少なく燃費向上に役立つという特徴があります。
10W-40の特徴
10W-40は低温時でも適度な粘度を保ちエンジンをしっかり保護します。高温時には粘度が高くなるため油膜が厚く保たれエンジンの摩耗を防止します。特にエンジンに負荷がかかる環境や高温時の耐久性が求められるといったシチュエーションに適しています。
どちらを選べばいい?
一番大切なのは「自分の車に合った粘度」を選ぶことですね。車にはメーカー側が推奨するオイル粘度があって取扱説明書などに詳しく書かれてるのでぜひご確認くださいね。
そしてそのうえで使い方や環境に合わせて考えてみましょう。
・街乗りが中心で燃費を重視したい
・比較的新しい車に乗っている
・寒い地域に住んでいる
こういった場合は低粘度オイルがおすすめです。
逆に、
・毎日のように高速道路を使う
・長距離ドライブが多い
・古い車や走行距離の多い車に乗っている
こういった方は高粘度オイルの方が安心です。ただし、最近の車では長距離でも低粘度で問題ない場合もあります。基本的にはメーカー推奨が基本となるので覚えておきましょう。
粘度を間違えるとどうなる?
粘度が合わないオイルを使うとエンジンに不具合が起きる可能性があります。
例えば低粘度が指定されている車に高粘度オイルを入れるとオイルがうまく回らず、動きが重くなって燃費が悪化したりエンジン内部に負担がかかることもあります。
逆に高粘度オイルが必要なエンジンにサラサラの低粘度を使ってしまうと油膜が薄くなって部品が摩耗したり最悪の場合は焼き付きなどのトラブルにつながります。
オイル選びのカギは「車と使い方に合った粘度」
簡単にまとめておきますね。低粘度オイルはさらさら系なのでエンジンオイルがスムーズに流れやすく燃費が向上し最近の新車や短距離走行が多い方(街乗り中心)に向いています。
一方で高粘度オイルはエンジン内を守る保護力が高く、年式が古い車や高負荷がかかる走行に適しています。大切なのは車に合った粘度を選ぶことです。取扱説明書にある推奨粘度を基本にしながらあなたの愛車に最適な使い方や走る環境に合わせてオイルを選びましょう。
よいオイルを選びエンジンを長持ちさせつつ快適で安心なドライブを心がけてくださいね。

日本発の中古車輸出企業からスタート。30ヶ国以上で実績を積み高品質な自動車部品の自社開発も手がけます。エンジンオイル・ブレーキパッド・オイルフィルター・エアフィルター等、こだわりのMADE IN JAPANを世界中へ届けています。