【季節で変わる?】低粘度オイルが推奨されている車の夏・冬のエンジンオイル選びのポイントについて

【季節で変わる?】低粘度オイルが推奨されている車の夏・冬のエンジンオイル選びのポイントについて

エンジンオイルは“車の心臓”とも言えるエンジンを守り、その性能を「長く維持するため」に欠かせない存在ですよね。潤滑・冷却・清浄等いくつかの重要な役割を果たし、車の健康状態を左右する大切な要素となります。特に最近増えている燃費に優れた車ではエンジン効率を上げるために低粘度オイルが使われています。低粘度エンジンオイルはエンジン内部の摩擦を減らし燃費を向上させるとともにエンジンパーツの磨耗を軽減する効果があります。

ただし、低粘度オイルは季節や気温によって性質が変化しやすいといった特徴を持っています。そのため同じ低粘度オイルでも夏と冬ではその性能やオイルの動き方やエンジン保護力に大きな違いが出てきます。つまり、オイル選びでは季節ごとのポイントをしっかり押さえることが重要です。今回は低粘度オイルを使用する車における「季節ごとのエンジンオイル選びのコツ」をより具体的にご紹介させていただきます。ぜひご一読くださいませ。

低粘度オイルの特徴

低粘度オイルは「やわらかいエンジンオイル」のことです。

代表的なグレードには「0W-16」や「0W-20」などがあり、従来のオイルよりも流れやすくエンジンの隅々まで素早く行きわたる柔軟性が特徴です。エンジンをかけた直後から摩擦を減らすことで燃費向上やエンジン内部の磨耗軽減に貢献する仕組みですね。エンジン内部の摩擦が減ることによりエンジン動作効率が良くなり最終的には燃費性能が向上いたします。

オイルが軽やかに動くためエンジン負荷も小さくなり、加速時のレスポンスや静粛性が向上するというメリットもあります。これは日常的に市街地を走行する際に大きな利点です。

しかし、当然ながら低粘度オイルにはデメリット面もあります。

わかりやすく言えば粘度が低いことから温度変化による性能の変動を受けやすいという特性を持っています。低粘度なので高温時には特に油膜が薄くないわけですね。

低粘度オイルは季節や気温に合わせて適切に選択することが重要と言われます。

夏(暑い時期)のオイル選び

夏は車内が高温になる季節ですよね。同時にエンジンの内部にも熱を持ちます。

エンジンオイルが過度に柔らかくなると油膜を十分に保つことができず、摩耗や焼き付きの原因になることもありますよね。そのため夏のオイル選びでは「高温時の安定性」が重要なポイントです。特に気温が高くなると(温めたフライパン上のように)オイルがサラサラになりやすいため高温でもオイルがしっかりと粘度を保つことが求められるわけです。

とはいえ低粘度が推奨されている車ではむやみに粘度を上げるのも避けた方が良いです。

オイルの粘度を高くしすぎると、エンジン内部(パーツ同士)の摩擦が増えて燃費が悪化したりエンジン制御に悪影響を及ぼす可能性があります。重要なのはメーカーが指定している粘度範囲を守りつつ、高温でも粘度が安定する高品質なオイルを選ぶことです。

最近では燃費性能の良さを保ちながら耐熱性も強化した「低粘度・高温安定型オイル」が登場しておりこれらは夏の過酷な走行条件にも対応できるオイルとして注目されています。

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もちろん、走行距離が伸びた車や年式が古い車は「純正で低粘度が推奨されている車種でも粘度を上げた方が良い場合」があります。オイル選びはこの点が難しいですよね。

1. 粘度グレードを確認

オイル缶に表示されている「0W-16」や「0W-20」などの数字はオイル粘度を示すグレードです。「0W-20」の0Wは冬の性能で「0W-20」の20は高温時の粘度を表しています。

たとえば夏にはこの後半の数字が少し高めのものを選ぶと熱に負けず油膜をしっかりと維持できるため、高温時でもエンジンをしっかり保護することができます。

ただし、車種によっては「0W-20」指定といった仕様もあり、高粘度のオイルを使用すると燃費やエンジン制御に悪影響を与える場合もございます。特に低燃費を重視した車両ではオイル粘度がエンジンの制御システムに影響を与えることがあるためオーナーズマニュアルで指定されたグレードを確認してその範囲内でオイルを選ぶことが最も安全で効果的です。

2. 高温時の安定性を重視

オイルによっては高温時に柔らかくなりすぎてエンジン内部の摩擦面を十分に保護できなくなるケースもあります。特に長時間走行や渋滞または高速道路での走行時などでエンジンが高温になるとオイルの劣化が進みやすく、性能が低下してしまうといったことも。

そのため夏のオイル選びでは「高温でも粘度が安定するオイル」を選ぶことが重要です。

高温時の安定性を求める場合は耐熱性に優れた高品質なベースオイルや、添加剤を使用したオイルを選びましょう。たとえばフルシンセティックオイル(合成油)は温度変化に強く、粘度の安定性が高いので長時間の走行でも安心して使用することができます。

また添加剤によっては粘度をより安定させたり、燃費性を向上させつつも保護力を高めるといった高機能な万能タイプもあるので添加剤で機能性を高める方法でも構いません。

合成油はエンジンの摩擦を最小限に抑え高温でも油膜をしっかり維持することができます。特に渋滞の走行や長距離走行でよく使うといったような環境では高温安定性に優れたオイルを選ぶことをおすすめいたします。十分な保護力を持った高品質オイルを選びましょう。

3. 熱を逃がしやすいオイルを選ぶ

夏の運転ではエンジンが熱を持ちやすくオイルは冷却役としても重要な役割を果たします。エンジン内部の温度が上がりすぎると部品の摩耗が進みエンジンの寿命が短くなってしまう可能性がありますよね。そのため熱を効率的に逃がせるオイルを選ぶことが重要です。

たとえばターボ車といったような高回転域を多用する車はオイルの熱劣化が進みやすいため耐熱安定性を重視した製品を選ぶと良いでしょう。熱に強いオイルを使用するとエンジン内の温度を抑えることができ効率よく熱を逃がすことが可能です。低粘度オイルでも高温での保護力が優れた製品を選べばエンジンをしっかり保護しながらの走行が可能になります。

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冬(寒い時期)のオイル選び

冬は外気温が下がるためエンジンオイルが冷えて固まりやすくなりエンジン始動時にオイルがスムーズに流れないことがあります。これが原因で摩耗が進んだりエンジン始動性が悪化することも。その点、低粘度オイルは寒い地区や寒い季節でもエンジンオイルが流れやすくエンジンを素早く保護することが可能です。寒冷地では低温流動性の高さが重要で、オイルが冷えても「ポンプで送れる程度の柔らかさを保つこと」が冬の運転時に役立ちます。

ちなみに低温流動性はその言葉の通りで「低い温度での流れやすさ」を意味しています。

1. 低温流動性を重視する

以前にも何度か解説していますがエンジンオイルの缶に表示されている「0W」や「5W」の「W」は「Winter(冬)」を意味しています。数字が小さいほど低温でも流れやすいオイルなので寒冷地では「0W-20」などを選ぶとエンジン始動直後からオイルが隅々に行きわたり摩擦を最小限に抑えることができます。粘度は季節と密接に関わってくる要因です。

また、通勤などといったチョイ乗り(短距離走行)が多い場合はエンジンが温まる前に停止することも多くなるので低温流動性の高いオイルが特に効果を発揮するわけですね。エンジンを冷やすことなく素早くオイルが流れることでエンジン内の摩耗を防ぐことができます。

2. 始動直後の保護性能

一般的にはエンジンが冷えている状態ではオイルが奥へ届くまでに時間がかかりますよね。

寒い季節では(特に粘度が高いオイル)始動直後にエンジンオイルがエンジン内部へ十分に行きわたらず金属同士が直接触れやすくなり摩耗が進むといったこともございます。

逆に言えば寒い季節であっても低粘度オイルはエンジンが冷えていてもすぐに油膜を形成し摩擦を防ぐことができます。やはりエンジンオイルは潤滑油。エンジン内をスムーズに回転させるために必要不可欠なメンテナンス製品です。簡単に言えば冬に低粘度が選ばれやすい理由は「始動時の負担を軽減する」といった部分で高粘度よりも優れているからですね。

低粘度オイルはエンジン内部で抵抗が少ないため始動時にバッテリー負担も軽くなります。特に寒い地域では気温が冷え込むため朝方にエンジンがかかりにくいことがありますよね。寒冷地では「低粘度オイルを選ぶとバッテリー負荷が軽くなりエンジン始動も楽」です。

3. オイル交換のタイミング

寒い時期は走行距離が短くなる場面も増えるため「オイルが十分に温まらない状況」のまま使用されるといったケースも多く劣化が進みやすくなってしまいます。

そういった状況を踏まえると定期点検時にオイルの色や粘度を確認し、通常より早めに交換することをお勧めいたします。特に寒冷地での使用や雪道での走行となるとエンジンの負担が大きいためエンジンオイルの劣化が普段よりも早く進むこともございます。また、オイル交換時にはオイルフィルターも同時交換することでより安定した潤滑性能を維持可能です。

オイル交換時はフィルターの交換も忘れずに行いエンジンを最適な状態で保ちましょう。

まとめ

今回は季節に応じた低粘度エンジンオイル選びについてご紹介させていただきました。

低粘度オイルが推奨される車では季節によってベストな製品も大きく変わります。夏は高温に強いオイルを選び、冬は低温でも流れやすいオイルを選ぶことが基本です。メーカー指定の粘度範囲を守りつつ走行環境や運転スタイルに合わせたオイル選びを心がけましょう。

オイルに詳しい方はご存知かもしれませんがどんなオイルも長期間使用すれば性能は落ちていきます。定期点検と交換を行うことでエンジンを最適な状態に保ち燃費や静粛性も維持可能です。季節ごとのオイル交換を習慣的に取り入れて愛車を長く快適に走らせてください!

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