もくじ
年式の古い車や旧車または走行距離が伸びた車に低粘度エンジンオイルを使う際の注意点とは?
一般的に年式が古い車へ「低粘度オイル」を使うのは推奨されていませんよね。もちろん、燃費改善やエンジン動作の軽さは期待できますが一方で注意すべき点がたくさんあります。
本記事では古い車に低粘度オイルを使用する際のメリットとデメリットについてわかりやすく解説させていただきます。初心者さんでもすぐ実践できる対策もお伝えいたします。
低粘度オイルが持っている特徴
低粘度オイル(0W-16、0W-20等)は温度が低い時でもサラサラで流れやすいオイルです。粘度が高いオイルと比べるとさらっとしているオイルなのでエンジンがスムーズに動くため燃費が向上したりエンジンのかかり(エンジン始動)がよくなったりします。簡単に言うと低粘度オイルは「柔らかくすぐに広がる流動性の高いオイル」と覚えておきましょう。
流動性が高いと言うとむずかしく聞こえますがシンプルに「エンジン内部に浸透しやすい」ということですね。特に最近では柔らかいオイルでもオイルが高性能なため十分な保護力を持っていたりと粘度だけでは決められないという側面もあり選ぶ基準を難しくしています。
下記では主に低粘度オイルについてご紹介させていただきます。
低粘度オイルのメリットとは?
低粘度オイルにはエンジンの動きを軽やかにし燃費を向上させる効果があります。オイルがサラサラしているためエンジン内部の摩擦が減りピストンやクランクシャフトが軽く動くことでエネルギーのロスが減り結果として燃費が良くなるといった仕組みですね。
エンジンの始動がスムーズになる
寒い朝エンジンをかけた瞬間に重さを感じた経験はありませんでしょうか?低粘度オイルは冷えた状態でもすぐに流れ出しエンジン各部に油膜を作るので金属同士の摩擦を減らしスムーズな始動を助けます。特に冬季や寒冷地での使用ではこの差が顕著に感じられます。
エンジン内部をきれいに保つ
低粘度(流動性の高い)のオイルは汚れやスラッジを細かく分散させエンジン内部にこびりつく前にオイルフィルターへと運び出します。これによりエンジン内部のオイル通路が詰まりにくく燃焼効率も安定し、結果としてエンジン寿命を延ばす効果が期待できるわけです。
低粘度オイル使用時の注意点(特に古い車の場合)
ここまでメリットをご紹介させていただきましたので次はデメリット面をまとめますね。
低粘度オイルはたくさんのメリットを持ちますが古い車では注意が必要です。年式が古い車や走行距離が伸びている車、またはエンジンが酷使されているような車体がそれに該当いたします。長年使われたエンジンは部品が摩耗し、シールやガスケットが硬化していることが多く流動性の良さ(やわらかいが故に)オイルが思わぬ影響を及ぼすことがあります。
オイル漏れのリスク
エンジンを組み立てる時に使われるパーツ(シールやガスケット)が経年劣化し隙間が発生してその箇所から低粘度オイルが通り抜けオイル漏れを起こすことがございます。
対策としてはエンジンオイルの量を定期的にチェックして、異常があればシール交換を検討しましょう。またオイル漏れ防止に対応した添加剤を併用するのも有効です。
エンジンの圧縮不足
摩耗した状態のピストンリングやシリンダーではエンジン圧縮が保てず「燃焼効率が低下」する傾向にあります。低粘度オイルを使うと油膜が薄くなり圧縮が逃げてしまうこともあるため適切な愛車に合ったオイル粘度を確認しつつ依頼するお店にも相談するのがベスト。
オイルフィルターの詰まり
多走行で使い込まれたエンジン内部には長年の汚れが堆積しており、低粘度オイルを入れるとそれらが一気に剥がれフィルターに集まります。これによりオイルの流れが悪くなることがあるためオイル交換時にはなるべくオイルフィルターも同時に交換しておくのがおすすめです。
エンジンの異音や振動
低粘度オイルはさらさらという特性で摩擦を減らすことでエンジン音を静かにしますが逆に部品の隙間が広がっている場合は支えが弱まりカタカタとした異音や微振動が目立つことがあります。もし交換後に異音を感じたらすぐ点検を行い適切な粘度へ切り替えましょう。
古い車に最適なオイルの選び方
古い車ではエンジンの状態に合わせたオイル選びが大切です。まずオーナーズマニュアルを確認してメーカー側が推奨する粘度を把握しましょう。走行距離が多くエンジンが摩耗している場合は低粘度ではなく中粘度や高粘度といった粘度が高めのオイルが適しています。
オイルの種類を理解する
オイルの粘度で迷った時は油の種類も頭に入れておくと安心です。当ブログでは何度か記事にしていますがオイル油種は大きく分けて三種類あります。下記にまとめておきますね。
合成油
分子構造が均一で高温でも安定し洗浄力にも優れていて長寿命。良いとこどりのオイル。
部分合成油
合成油と鉱物油を混ぜてコスト面に活かし性能バランスに優れたオイル。日常使用に最適。
鉱物油
安さが特徴。その一方で酸化しやすく「交換サイクルが短い」といった特徴がございます。
年式が古い車でエンジン保護を重視する場合にあえて鉱物油を選ぶという選択肢もOK。
合成油と部分合成油と鉱物油について
オイル業界では一般的に最新が最良と言われます。とはいえ合成油が存在しなかった時代の車や年式が古い車には鉱物油が人気だったり、機能と価格のバランスからあえて部分合成油を使う方もいらっしゃいます。また、鉱物油は古くからのファンも多く利用者も多いです。
まとめ
今回は低粘度オイルのメリットとデメリットをいつもと違う角度からお届けいたしました。
低粘度オイルを古い車に使うことで燃費向上やエンジン始動の改善などいくつかのメリットもありますがオイル漏れや圧縮不足やフィルターの詰まりなどのリスクもあるため使用前にエンジンの状態をチェックし、必要に応じて適切なオイルを選ぶことが重要です。
そしてこまめなメンテナンスと車の状態に合ったオイル選びが愛車の長寿命に繋がります。どんなオイルを選ぶとしても「品質が優れたオイルを選ぶ」というのは大前提。評判の良いオイルや口コミで人気がある商品を選ぶようにすると良い商品に出会えるかもしれません。
当社JDAのオイルは全合成油の低粘度オイルや鉱物油を使った高粘度オイルなど多種多様でさまざまなエンジンオイルを取り揃えております。ぜひこの機会にご検討くださいね。

日本発の中古車輸出企業からスタート。30ヶ国以上で実績を積み高品質な自動車部品の自社開発も手がけます。エンジンオイル・ブレーキパッド・オイルフィルター・エアフィルター等、こだわりのMADE IN JAPANを世界中へ届けています。
 
       
    





