仕事用の商用トラックに使えるおすすめのエンジンオイルを徹底解説!

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今回はトラック専用エンジンオイルについて「種類や規格」に焦点をあてて解説していきます。トラック用のエンジンオイル選びには特に注意が必要です。なぜならエンジンオイルの品質や種類が「トラックの性能や耐久性に大きく影響を与えるから」ですね。

「トラック専用のエンジンオイルなんてあるの?」と疑問を持たれる方も多いかもしれません。実はトラックのエンジンオイルには、一般の乗用車と同様にいくつかの種類や規格があります。しかし、用途が異なるため求められる性能や基準も違ってきます。本記事ではそんなトラック用のエンジンオイルについて詳しく徹底的に解説させていただきます。

トラックのエンジンについて

トラックのエンジンには、大きく分けて「ガソリンエンジン」と「ディーゼルエンジン」の2つがあります。どちらのエンジンが搭載されているかによって、必要とされるエンジンオイルの種類や規格が変わります。

ガソリンエンジン

ガソリンエンジンはガソリンを燃料として使用するエンジンです。ガソリンが燃焼する際、スパークプラグ(点火プラグ)によって点火され、燃焼が始まります。このガソリンエンジンは、比較的高回転で動作するため、エンジン音も静かでスムーズに回る特徴があります。乗用車のエンジンには多く採用されていますが、トラックには少数派です。

ディーゼルエンジン

一方、ディーゼルエンジンは軽油を燃料として使用するエンジンです。ディーゼルエンジンは燃料を圧縮して高温にし、その中に軽油を吹きかけることで自然発火を引き起こします。ディーゼルエンジンは、トルクが強く、低回転でも力強い走行が可能で、長距離輸送や重量物の運搬に非常に適しています。

2025年現在では、トラックにおいてはディーゼルエンジンが主流です。これからも長距離や重い荷物を運ぶ仕事には、ディーゼルエンジンの方が圧倒的に有利だとされています。

トラックのエンジンオイルは役割が違うの?

トラックのエンジンオイルに求められる役割は一般車両と同じだと思われがちですが、実際には少し異なります。なぜならトラックは一般車よりエンジン負荷が大きく長時間高回転で走行するためエンジンオイルにもその過酷な環境に耐えられる性能が求められるからです。

基本的にエンジンオイルには以下の5つの重要な役割があります。

潤滑(スムーズに動かす)

エンジンオイルの主な役割は、エンジン内部の部品を潤滑することです。エンジンのピストンやクランクシャフトなどが動く際には摩擦が生じますが、オイルはその摩擦を減らし、部品の摩耗を防ぐのです。

密閉(隙間を埋める)

エンジンオイルはシリンダー内部の圧縮を助ける役割も果たします。シリンダー内の圧縮圧力を高めるためにオイルがシリンダーとピストンリングの隙間を密閉します。これによって燃焼効率を向上させ、エンジンのパフォーマンスを最大限に引き出す仕組みです。

洗浄(状態を綺麗に保つ)

エンジン内では燃焼の過程でスラッジやカーボンが生成されます。エンジンオイルはこれらの不純物を洗い流し、エンジン内部を清潔に保ちます。オイルは不純物を取り込みながら循環し、エンジンがスムーズに動作するための重要な役割を担っています。

冷却(なるべく低温で維持する)

エンジンオイルはエンジン内部の温度を適切に保つ役割もあります。エンジンが動作する際、高温になる部分もありますがオイルがその熱を吸収してエンジンを冷却します。これによりエンジンが過熱せずに、適温で動作し続けることができます。

防錆(サビの発生を防ぐ)

エンジンオイルはエンジン内部の金属部分を酸化や錆から守る働きも行います。オイルが金属部分にコーティングを施し、空気や水分が直接触れることを防ぎます。これによって、エンジンの劣化を遅らせることができます。

ガソリンエンジン用オイルとディーゼルエンジン用オイルの違い

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは、燃焼の仕組みや排気物の成分が異なるため、エンジンオイルに求められる性能基準も異なります。ディーゼルエンジンでは燃焼過程で硫黄酸化物が多く生成され、その結果としてスラッジが大量に発生するのが特徴です。このスラッジがエンジン内に蓄積されると、エンジンが劣化して故障の原因となるため、ディーゼルエンジン用オイルにはそれを除去する機能が求められるわけです。

スラッジ除去

ディーゼルエンジン用オイルにはスラッジを取り除くためのアルカリ成分が多く含まれています。これにより燃焼時に発生した硫黄酸化物を中和しエンジン内部に堆積させません。もちろん、ガソリンエンジンのオイルでもスラッジは発生しますが、ディーゼルほど大量には発生しないため、基準が異なります。

ディーゼルエンジン用オイルの規格について

ディーゼルエンジン用のエンジンオイルは、いくつかの規格によって分類されています。主に「API規格」「JASO規格」そして「ACEA規格」の3つがあり、それぞれの規格は地域やエンジンの種類に応じて求められる性能も異なります。

API規格

アメリカ石油協会(API)は、エンジンオイルの品質を評価し、規格を設定しています。API規格には、ガソリンエンジン用オイルとディーゼルエンジン用オイルの2種類があり、それぞれの使用条件に応じて分類されています。ディーゼルエンジン用オイルは「CA」から「CK-4」までのグレードがあり、エンジンの保護性能を確保しています。

JASO規格

JASO(日本自動車規格)規格は、特に日本の自動車に適したエンジンオイル規格です。ディーゼルエンジン用では、「DH」規格(Heavy-duty)や「DL」規格(Light-duty)があり、それぞれの車両の用途に応じた性能が求められます。

ACEA規格

ACEA(欧州自動車工業会)は、ヨーロッパ市場向けの規格を設定しています。主に長距離走行や高速走行を多く行うヨーロッパのディーゼル車に適したオイルを提供します。カテゴリーにはガソリンエンジン用、ディーゼルエンジン用、クリーンディーゼルエンジン用などがあります。

日本で主流のディーゼルエンジン用オイル規格はJASO規格!

日本では、ディーゼルエンジン用オイルとしてJASO規格が主流です。特に、DH-2規格は大型車(トラック)に広く使われており日本の排ガス規制や環境に配慮した性能が求められています。

トラック専用エンジンオイルの規格と選び方

日本国内で広く使われているディーゼルエンジン用オイルには、DL-1とDH-2という規格があります。それぞれの違いを理解することが、トラック専用エンジンオイルの選び方の鍵となるのでぜひ本記事を読み進めてこの機会に違いを覚えてくださいね。

トラック専用エンジンオイルを選ぶ際には、エンジンの種類や使用状況に応じた規格をしっかり理解することが大切です。日本国内で主に使われる規格は「DL-1」と「DH-2」です。

DL-1規格(軽負荷向け)

DL-1規格は、軽負荷や小型のディーゼルエンジンに使用されるオイルです。例えば、小型トラックや商用車などに適しています。この規格のオイルは、比較的負荷が軽いため、高温や長時間の過酷な条件での使用には向いていません。そのため、短距離の配送や都市部での運行が多いトラックに使用されることが一般的です。

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DH-2規格(重負荷向け)

一方で、DH-2規格は重負荷で長時間の運転をするトラックに最適なオイルです。長距離輸送や重い荷物を運ぶ際、エンジンにかかる負荷が大きくなります。そのため、DH-2規格のオイルは、高温でも安定して動作し、エンジン内部の摩擦を抑える特性を持っています。また、スラッジの生成を抑え、エンジンの内部をきれいに保つ効果があります。トラックの長距離輸送や過酷な条件下で運行する際には、DH-2規格のオイルを選ぶのがベストです。

規格の選び方

規格を選ぶ際にはトラックの使用状況をよく考慮する必要があります。軽負荷の運行が多い場合はDL-1規格、重負荷で長距離の運行が多い場合はDH-2規格のオイルを選ぶようにしましょう。

また、トラックのエンジンメーカーや車両のマニュアルにも推奨されるオイルの規格が記載されているので、必ず確認することをおすすめします。これにより、エンジンの性能を最大限に引き出し、長持ちさせることができます。

高性能オイルの特徴とメリット

トラックのエンジンオイルには、通常のオイルに加えて「高性能オイル」があります。これらのオイルは、一般的なオイルよりもさらに優れた性能を発揮するため、特に過酷な環境下で使用する際に有効です。

耐高温性能

高性能オイルは耐高温性能に優れており、高温でも安定してエンジンを保護します。これにより長距離運転や山道、暑い気候条件でもエンジンが過熱することを防ぎ、オイルが劣化しにくくなります。

低温性能

また、低温性能にも優れているため、寒冷地での利用や冬季の運転にも適しています。エンジンが冷え切った状態でも、オイルがしっかりと潤滑を行いエンジンの摩耗を防ぐことができます。

エコ性能

最近では環境に配慮した「エコ性能」を持つエンジンオイルも増えています。これらのオイルは燃焼効率を高め、排気ガスの排出量を減少させる効果があります。少し見方を変えると地球環境に優しいオイルを選ぶことは環境意識を高めるきっかけにもなりますよね。

エンジンオイルの交換サイクルについて

エンジンオイルは定期的に交換する必要があります。トラックの走行状況や使用しているオイルの種類によって交換頻度も異なりますが、一般的には以下のような目安があります。

交換サイクルの目安

多くのトラックではオイル交換のサイクルとしておおよそ「5,000〜10,000km」が一般的な目安です。しかし、長距離輸送を頻繁に行うトラックや、過酷な運行条件下で使用する場合は、もっと早いタイミングで交換を行う必要があります。逆に、比較的穏やかな運転をしている場合は、10,000km以上のサイクルであっても問題がないケースもあります。

このあたりはトラックの状態や走行される状況によっても変わるので無理は禁物ですね。

オイル交換の重要性

エンジンオイルを定期的に交換しないとオイルが劣化していき、エンジン内部の部品に十分な潤滑が行き渡らなくなります。これによりエンジンの摩耗が進み最終的にはエンジンの故障やトラブルを引き起こす原因となります。したがってオイル交換はエンジンの寿命を延ばすためにも、必ず行っておくべきメンテナンスの1つと言えるでしょう。

まとめ

トラック専用のエンジンオイルはエンジンの種類や使用状況に応じて適切な規格を選ぶことが重要です。ディーゼルエンジンを搭載したトラックでは、負荷が大きいため、スラッジ除去性能や高温・低温性能を持ったオイルが必要です。規格としては、軽負荷向けのDL-1規格、重負荷向けのDH-2規格があり「使用環境に合ったオイルを選ぶことがエンジンの性能を保ち、長寿命を実現するために不可欠」です。

また、高性能オイルを使用すれば、過酷な運行環境下でもトラックをしっかりと守り燃費や環境にも配慮した運行が可能となります。定期的なオイル交換を行い、エンジンの健康を守り、トラックのパフォーマンスを最大限に引き出すことが長期的なコスト削減にも繋がります。

トラックのエンジンオイルを選ぶ際には、しっかりとした知識を持って選択し、定期的なメンテナンスを行うことが最終的には運行の効率化と安全性を確保するために大切なポイントとなります。なお、JDAも現在海外専用で「DH-2(15W-40)」の取り扱いがあります。

近々日本国内で大型トラック用も展開することを考えていますのでぜひご期待ください!

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